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ささやかな記憶、ロンドン [生活]

10年ほど前のある秋、海外出張の一幕。

シンガポール、バンコクを経てロンドンへ。
到着日は風邪っぽかったので、早めに就寝。

気温差約20℃はさすがに体調を崩して、
くしゃみがとまらねえ夜。

翌朝目覚めるとそんなに悪しくなく、散歩でもという気分。

そういえばロンドンは美術館とか多いとのこと。
夕方の仕事前にちょいと行って来ることにした。
常設展はどこも無料らしいし。

どこにしようか、大英博物館もあれば、
ナショナルギャラリーもあるし・・・

とのことで選んだのはテートギャラリーという、
英国人の画家の作品を集めた美術館。

有名どころは、ターナーとかロセッティとか、ミレイとか。

で、

ホテルの近くのスーパーでサンドイッチとジュースを買い、出発。

どうでもいいけど、ロンドンって、
昔本や写真でで見たとおりの町並みで、逆に驚く。

バンコクやシンガポールや香港は、昔ながらの街並みもありつつ、
かなり現代的なアヴァンギャルドな高層ビルがばんばか建ってたけど、
ロンドンはちがうっぽい。絵に描いたヨーロッパな建物が多い。

まあ、泊まった地域にもよるのでしょうが。

さて、調べたところ、テートギャラリーは、地下鉄で、
WESTMINSTER駅を降り、BIG BEN(あの時計台みたいなやつ)を、
左手に見て進むらしい。

鮮やかに方向を90度間違え、ST James Parkへ到着。
道理で公園ぽいと思ったんだよね。
ハトやカラスだけでなく、リスがぴょンぴょン跳ねてるし。

気を取り直して、ウェストミンスター寺院の前を通り抜け、
テートギャラリーへ。

うむ。

正直聞いた事無い作家のものもかなりあっていささか戸惑ったけど、
オフィーリア(女子が仰向けで河に沈みかけてるやつ)とか、
見た事があるのも多い。

やはりジョン・エバレット・ミレイは好きですね。

でも、レイノルズやゲインズボロー、コンスタブルなど、
日本では余り目に留めないのをちゃんと見たのは収穫か。

帰りは、テムズ川沿いを散歩しながらWESTMINSTER駅へ。

水を覗き込むともやもやして黒黄土色っぽい濁り。
『オーパ』のアマゾン川みたい。

こんな水の中で剣道のお面かぶったまま待ってるビッグ・ザ・武道は、
たぶん大変だったろうなと想像してみたり。

昼飯は、ホテル近くのパブみたいなところで、
フィッシュアンドチップス(S)を食らう。

Sのくせに20センチくらいの魚の半身が揚げられてきて、
割と腹いっぱいになり、部屋に戻ったのである。

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妄想、100均のパンツから [生活]

100円ショップで買った下着、特にパンツの脆さときたら、だ。

2~3回洗濯したら、縫い目がほつれ、生地はスケスケ。
アラフォー男のスケスケおパンツほどにどうでもいいものは、
この世でそう見当たらない。

靴下は、100均で買ってもわりと耐久力があるのだが、
パンツはどうもだめですわい。

デフレの原因として、100均ショップなど激安ショップの氾濫などが
まことしやかに指摘されるが、マクロ経済学の本をきちんと読むと、
どうも違うらしい。

財物一般の価格の継続的な下落であるデフレは、
マクロで見ると貨幣現象であるようだ。

要は、モノよりおカネを大事だと思っている人が、
社会の大勢を占めているということ。

個々の家計で見れば、何かあったときのためにおカネを
節約しなければというマインドは、至極まっとうだ。

しかし社会全体がそうなると、消費全体が落ち込み、物が売れず、
モノの価格が下がり、利益が減り、給料が下がり、また消費が落込み・・・
という絵に描いたデフレスパイラルに陥る。

合成の誤謬っていうやつだね。

さて日本では、関東大震災後、昭和恐慌、金解禁、世界恐慌の流れで、
深刻極まりないデフレを経験している。

企業の淘汰を通じ国内企業の競争力を高めようと、敢えて、
デフレ政策に踏み込んだ民政党政権(浜口雄幸首相、井上準之助大蔵大臣)は、
少なくとも国民の生活からは、失敗だったといえる。

デフレからの脱却は、その後の大蔵大臣、高橋是清による
大規模な財政出動に待たなければならない。

もっとも、民意(そう。民意)を背景とした軍部の圧力で、
財政出動の多くが軍事予算に吸収され、抵抗した高橋是清らは、
2.26事件に斃れた。後は統制経済の始まりだ。

そうなると、もう民意とは何か、よく分からなくなる。

などと、100均のスケスケパンツから空想したよしなしごとなんである。

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春、別れと出会い、PHSとスマホ [生活]

とうとう、ピッチ(PHS)からスマホに買い替えた。

20年以上ピッチを使い続けてきたが、2020年の7月にPHSサービスが無くなるのと、PHSをどこかに落として紛失してしまったので、それらがきっかけ。

まあ、今の機種も7年くらい使っていたし、交換時期はとっくに過ぎていたのだけど。

PHSは電話とメールができる優れものの機械だったし、ここしばらく使っていた機種は、エアコンのリモコンよりも小さくて、ただただコンパクトにしてスタイリッシュであり、個人的には結構気に入っていたのである。

DDIポケット、willcom、ymobile・・・変遷はあれど、文字通り、おはようからおやすみまで暮らしを見つめてくれたPHSへの惜別の思いは尽きない。

紛失のため、連絡先や過去のメール等のデータが全て失われたのは、正直痛恨。ただ、メールアドレスも電話番号も変えずに済んだのは不幸中の幸いである。

聞くところによれば、スマートホンはPHSよりも便利らしい。

どこがどう便利なのかはまだよくわからないが、これから、スマホとの思い出をいろいろと作っていくことになるのだろう。

そんな、別れと出会いの話なんである。

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とある夏の思い出、野球観戦 [生活]

同い年の知人中年男性がタダ券を手に入れたということで、
先日、誘われて野球を見に行った。

千葉マリンスタジアムのロッテVS西武戦。
17時の試合開始を踏まえ、16時に球場集合なんである。

海浜幕張駅から15分ほど歩く。
蒸し暑くはあるが、幸いなことに雲が多く、日差しが弱いのはありがたい。

30分ほど前についたので、球場周りをぶらぶらするが、存外に人が多い。

ロッテだけにアイスの無料配布をしているほか、マウンテンバイクの実演や、
ダンスのステージ、DJブースなどが諸々。その他にも、ビールやら飲食物やらが
売られ、ところどころにベンチなどの座るスペースもある。

老若男女が思い思いの楽しみ方をしていて、それを見るのも愉しい。

しばらくして、知人と合流。中年男性二人。
少し早いが球場に入り席につく。ロッテ側の内野席。

売り子たちが蝶のようにヒラヒラせわしなく動き回っており、
どの娘もひたすら可愛く見えるのは球場マジックか。
早速ビールからスタート。

四方山話をしつつ、おもむろに知人が何かプラ容器を取り出す。
以前球場で売っていると聞いていたタコスだ。テキサスという店らしい。

容器には、ソーセージ入りと肉入りのタコス2種、それに炙った鶏もも肉。
まずはソーセージのヤツにかぶりつく。

タコスのほのかな香り、野菜の食感、ソース、そしてソーセージの歯ごたえと肉汁。
頬張ってもぐもぐして味が混ざる感じ。おお、美味いじゃないか。

正直、球場とかイベントでの食べ物に一切期待をしていなかったのだが、
低い期待値を補ってあまりある美味さだ。当然肉入りも美味く、ついでに、
鶏もも肉もかなり美味く、瞬く間に食ってしまった。

そして試合が始まる。

いつの間にか内野席、外野席ともに8割くらいは埋まっていて、昔テレビで見た、
ガラガラの外野席でマージャンをしているような様子は見られない。

試合前には名前を忘れたがアーティストが一曲披露し、試合最中には様々なダンスや、
グッズプレゼントのキャンペーン、7回には花火が上がり、風船の応酬がされるなど、
試合以外にも見どころがあり目移りする。

試合そのものも、各回にそれなりに見せ場があって、最近の選手をほとんど知らない
素人なりにも楽しめる。外野席の声援に耳をゆだね、ふとした夜風の涼しさを感じ、
ビールを煽る。

なるほど、野球観戦とは、それなりによいものなのだな。

唯一残念だったのが、ロッテ側の席で見ていながらロッテが逆転負けをしてしまった
ことくらいだが、まあそれはご愛敬。

気力体力があれば知人ともう少し飲めたのだが、お互い疲れていたので解散。
総合レジャーとしての野球観戦をたしなんだ、とある夏の夜の思い出なのでした。

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鯨肉を煮てみる [生活]

先日、近所のスーパーに鯨肉があったので買ってみた。
日本でも商業捕鯨が再開されたことだし、ミーハー気分。

まあ、売ってた鯨肉自体はアイスランド産の赤身肉なんだけど、そこはご愛敬。

一応パックにはステーキとか書いてあったが、最近部屋でする料理は、
とりあえず野菜と煮て汁ごと食らう何かなので、鯨でもやってみることに。

赤身というには凄みのきいた鯨肉の赤黒さ。殺伐としていてよい。
一口大に切って水をはった鍋にぶち込む。

あった野菜は、大根とニラ。ついでに安かったこんにゃくも入れてみる。
味付けは醤油のみで、酒があればよかったのかもしれんが、買い忘れた。
臭い消しがてらに七味も大量にぶち込んでみる。

あとはことこと煮るだけ。

ちょいちょい鍋の様子を覗くと、くっきりわかる鯨肉臭いが鍋から立ち上り、
表面を見ると赤身だというのに結構脂が浮いている。

大根が煮えたころを見計らって、汁ごと食う。

汁は醤油と鯨の味。ほのかに七味。想像通り。
でも思ったより鯨出汁が出ていて、鯨汁を飲んでいる感はある。

大根やこんにゃくには、染みるというほどではないが、きっちりと、
鯨の風味が絡みついており、悪くない。

ニラは臭みを消すというより、相乗効果でレバニラのような感じ。

で、肝心の鯨肉、若干パサついているが、鶏むね肉ほどではない。
噛み締めるとしっかり弾力があり、味も香りも残っている。出汁ガラではない。
食べなれた豚や牛や鶏と比べると、遥かに自己主張が強くワイルドな風味だ。

なるほど、こんな感じか。

元々鯨の臭いも嫌いではないので、これはこれで楽しめた。
ただ、食べつけてない人や上品な婦女子たちにはちょっと違和感があるかもしれない。

もっとも、豚や鶏や牛と比べると、鯨肉、現段階では決して安くはない。

自分の部屋でも食えないことは無いが、料理屋でそれなりに金払って食った方が、
まだまだ美味いのだろうなとは考えさせられた次第である。

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