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横浜、紳士三人、ぶらり旅 [その他]

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先日、平均年齢48歳の僕とG氏とA氏、紳士三人で、横浜をぶらぶらした。中華街と野毛。

きっかけは、G氏がSNSであげた中華街の店。僕が好きな、同發本店である。コロナ禍もあり、もう何年も行っていない。久しぶりに行きたいが、一人で行くのもなんだ。そこで、新宿ゴールデン街の酒場やその他の場所でG氏と会った際に一緒に行こうともちかけ、そこにA氏も入ってくれたという流れ。

で、当日。

中華街でおみやげ物を見繕い散策してから同發に行こうとなり、とりあえず16時集合。少し早めにつき、加賀町警察署前で待っている旨二人に伝え、周辺の画像を送る。割と人通りが多く、G氏からは「虫みたいに人が多いですね」との連絡あり。A氏は遅れてくるとのこと。ほどなくG氏と合流。

少し経てA氏から「着きました!」との連絡があるが、見回せどA氏の姿はない。見えないはずだ。A氏、加賀町警察署ではなく、数百メートルほど先にある、同署の山下町交番前で待ってたらしい。仕方ないのでG氏とともに交番まで行くと伝え、二人で交番につくも、やはりいないA氏。今度はA氏、警察署に向かったそう。人ごみの中、同じ道をすれ違ったのだ。

初っ端からのアクシデント。ようやく合流したときには、17時近くになっていた。

その後、関帝廟で軽くお参りし、みやげ物屋を1~2件冷やかしていると、G氏が、「この辺に、武器屋があるんですよ」と宣う。「マジすか?!」顔を輝かせるA氏。武器屋の前に着くと、店頭に飾られたトンファーやらヌンチャクやらを、A氏は、まるでガラスの向こうのトランペットを見る黒人の子供のようにしげしげと眺める。

で、紳士三人、武器屋で買い物。

二人はワクワクを秘めつつ武器を眺め、G氏は、手に握るタイプの鉄の爪(スト2でバルログがつけているヤツ)を欲しがったが、悩んだ末断念し、鎖分銅を購入。店の人からは、「うちにある鎖鎌の鎌は模造品なので、切れるのが欲しければホームセンターで買ってくっつけるとよいですよ」とのアドバイス。A氏もいろいろと悩みながら、バネで引っ込むスタイルの模造ドスをゲット。僕は、パリピ孔明が持ちそうな羽ウチワを買う。

店員から「40超して新たに友達作るなんて難しいですからね」と、若干の羨望と奇異の目で見られつつ、武器屋を後にした。

それぞれの戦利品でホクホクしつつ、みやげ物屋をさらに数件回り、ベビースターラーメンが売ってるベビースターランドをさらりと見学すると、さすがに小腹も空く。誰からともなく同發に向かおうということに。ところが、同發が混んでいて、行列ができていやがる。

同發の店頭のガラスの向こうには、飴色に炙りあがった豚肉や家鴨が吊り下げられ、いかにも美味そうだ。晩飯時にはやや早いが、人々気持ちは同じなのだろう。遅々として進まぬ行列。ときおり、吊り下げられた肉が姿を消し、少しして、一回り小さくなって戻ってくる。我々が食べるまでに肉は残っているのかとハラハラしながら四方山話をする我々紳士。

一時間ほど待っただろうか、ようやく店内に入る。まずはビール、そして肉。そう。同發の名物は、肉の焼物なのである。もちろん、メニューには野菜や魚介や飯や麺もあるが、我々の目的はあくまで肉。肉以外は見えてない。とりあえず、叉焼と皮付き豚肉の二種盛と、家鴨を頼む。ほどなくして運ばれてくる肉たち。

久しぶりに食らう同發の焼物。噛み締めるとしっかりと豚肉のコクのある叉焼は言わずもがな、ほぼほぼ一羽分をぶつ切りにした家鴨の様々な部位の旨味と、梅肉の酸味がほのかにきいたタレには惚れ惚れする。

そして何よりは、皮付き豚肉の妙味である。カリッとした皮目と、しどけなくほどける脂身のまろやかさ、そして肉の繊維とその間から迸る確かな豚肉の風味。これらが噛み締めた瞬間口の中を駆け抜ける。いつしか酒はビールから紹興酒に代わり、口の中の豚肉の旨味をそれで洗えば、中国料理の豚肉のあしらいにはただただ脱帽しかない。

追加で、皮付き豚肉のみをもう一皿と、豚耳を注文する。やはり皮付き豚肉の素晴らしさと来たらないが、豚耳のねっとりとしたコラーゲンの滋味と、芯の軟骨のコリコリする食感も楽しい。こうして、焼き肉屋でも無いのに肉と酒だけの宴の時間はたおやかに過ぎ、しかもそれなりに腹もいっぱいになる。満足感。

ここでA氏、「これから野毛で飲みましょう!」。確かに、電車の時間にはまだまだ余裕がある。紳士三人、中華街からタクシーで野毛に。A氏がかつて行ったことがあるという店を探し、野毛をうろうろする。「確か、ベトナム食堂の近くだったんですよねえ。無くなったかなあ」と店を探すA氏、20分ほどさまよい、とうとうそれらしき店は見つからず、手近な一軒のバーに入ることに。

店のマスターに、A氏がかつて行った店の話をもちかけると、たまたま入ったこの店がそこであることが発覚。偶然の采配に歓喜する紳士たち。

そこで1時間半ほど飲み、G氏とA氏はこれから新宿で飲みなおすとのこと、一番若いにもかかわらず疲れてしまった僕は帰宅を決断(我ながら英断)。名残惜しいが、縁のあった店を出る。G氏は鎖分銅、A氏は模造ドス、僕は羽ウチワ。三者三様の獲物を玩びつつ、夜も更けた横浜、桜木町駅まで歩いていく紳士たちなのであった。

<第二回、浅草編はこちら>
https://daily-news-portal.blog.ss-blog.jp/2022-10-08


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