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ウマ娘、あるいはエンタメ文化の一つの形 [競馬・ウマ娘]

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『ウマ娘』のアプリゲームが楽しい。

いわゆるソーシャルゲームを遊んだことはこれまでなかったが、往年の名馬が女の子化して、レースで走っては歌い踊るとのこと。マヤノトップガンやグラスワンダーなど当時好きだった名前が出ていることもあり、興味と好奇心で始め、それほど熱心ではないものの、ぼちぼち続けている。

ウマ娘を育成し、シナリオやストーリーを読み、楽曲を聞くのを日々繰り返しているうちに、こういうコンテンツがいかに多くの人々の仕事の積み重ねで出来ているかという思い、作り手たちのことを想像しては感心するし、そして、様々な意味でそれを楽しむことができる受け手の存在にも、改めて、一抹の驚きを禁じ得ない。

すなわち、作り手としては、
 ・簡単すぎず、難しすぎず、飽きさせないバランスのゲームデザイン
 ・実在の競走馬のレースやエピソードを丹念に拾い、性格や物語に変えるシナリオライティング
 ・性格や物語を活かすキャラクターデザインや、CG、アニメーション作成
 ・シナリオやキャラクターを活かす声優の声
 ・ゲームを盛り上げる楽曲や歌やダンス
等々、様々な要素と、それぞれに専従するプロの力、そしてそれらをコーディネートし、統括するプロジェクトマネジメントが必要になるはずだ。

さらにその根底には、数十年にもわたって人々に愛され、培われてきた競馬というコンテンツそのものの存在がある。そこでは、牧場関係者や競走馬オーナー、調教師、調教助手、騎手、競馬評論家やマスコミ関係者など、多くの人々の営為がある。

このようなコンテンツを愛する受け手の側の存在も無視できない。すなわち、ゲームを楽しみ、CGやアニメの出来を観賞し、ゲームやアニメのストーリーに一喜一憂し、声優のライブに盛り上がり、そして何より競馬そのものを楽しむ人々。

この手のメディアミックスは『ウマ娘』が最初で最後ではなかろうし、他にも多くのエンターテインメントがあるのだろうが、強く感じるのは、現代社会における人間の暮らしの層の厚さである。有名無名含め多くの人々の仕事でできたエンターテインメントがあり、様々な視点でそれを楽しむ多くの人々がいる。自分も、そうやって楽しむ人間の一人である。

個人の圧倒的才能で作られるアートや文芸という文化もあろう。しかし、多くの人々の知恵や経験や技術を寄せ集めて作るエンターテインメント文化も、世の多くの人々の心を掴むことには違いはない。

『ウマ娘』はもちろん、社会においてこういうエンターテインメント文化がきちんと作られ享受されるという事実は、人間の暮らしを豊かにする上でも、人間が平和に生きている証としても、大切だと思う。

とどのつまり、『ウマ娘』は、エンターテインメント文化の一つの形なのではないかと思う。どこまでサービスやコンテンツが続くかはわからないが、これからも多くの人々を巻き込み、そして楽しませてほしいと願っている次第である。

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