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R.I.P、上島竜兵 [事件]

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「聞いてないよー!!」

■ダチョウ倶楽部 上島竜兵さん死去
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6426159

45回目の誕生日、その朝に見た最初のニュースが、上島竜兵氏の死去だった。人はいつか死ぬとは言え、なんてことだ。

子供のころからずっとテレビで見ていた芸人として、上島竜兵の存在は大きかった。リアクション芸、熱湯風呂、全裸、「聞いてないよー!」「訴えてやる!」「くるりんぱ!」などの定番ギャグ。マンネリと言うにはあまりにも完成度と様式美が高く、いつしか、登場と同時に、オチが分かってるのにもう期待して笑ってしまう自分がいた。

ハートに刻まれたきっかけは、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』。

回答できなかった方が逆バンジージャンプで飛ばされるクイズ?で、明らかに切れ目の入っている衣装で登場。案の定回答できず、「聞いてないよー!」からの発射で、空中で衣装が破けてほぼ全裸に。這う這うの体で地上に降りれば、「訴えてやる!」で決まり。

人間性クイズでのポール牧とのやりとりも圧巻だった。同性愛者を装う絶妙な演技で若手芸人を性的に誘うポール牧に対し、掟破りの逆ドッキリの刺客として登場した上島竜兵。ポール牧を襲わんばかりの狂気溢れる姿にはひたすら笑わされた。

トーク力もまるでなく、演出が無いと全く機能しないように見えるポンコツぶりも最高にイカしてた。

例えば、二憶四千万のものまねメドレーでダチョウ倶楽部として出演した際、最後の秋元康で登場も、終了後いじられて対応できず場の空気が凍り付いたとき、「ドレミファおじさんソラシドステップ♪」と自信なさげに口ずさみ、謎のスキップをかましたときの所在なさげな風情の味ときたらなかった。

その他、山城新伍とか西田敏行のものまねや、言わずと知れた「押すな、押すな、押すなよ??」の熱湯風呂、後輩の有吉弘之から「豚の死骸」と罵られる様、そして近年での志村けんとのコントなど、名シーンは数知れない。

人から馬鹿にされつつ、笑わせるというより笑われつつ、不器用さをひたすらに積み重ねたその姿が作る笑いは、歌でもトークでもコントでも演技でも何でもこなす最近の器用な芸人たちとは一線を画した、独特の温かさと凄みがあった。

とはいえ、もう61歳だったのか。

自分ももう立派な中年なんだけど、子どものころブラウン管のテレビに映っていた上島竜兵は、いつまでも笑わせてくれると思っていた。そんなはずはないのだけど。

個人的には、あと2~30年元気でダチョウ倶楽部が活動してくれていて、「熱湯風呂」が、平成の無形文化財になる姿を見たかった。そのことが、少し、心残りと言えば心残りである。

ともあれ、理由や状況はどうあれ、芸人上島竜兵の生きた姿をもう見ることは無いのだ。上島竜兵のいない世界で、僕のアラフィフ人生は始まるのである。歯を食いしばって生きるしかない。

一視聴者に過ぎなかった身だけど、竜ちゃん、今までありがとう。ご冥福をお祈りします。



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