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ケジャン、あるいは俺的日韓戦 [食べ物系]

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松屋と吉野家とコンビに飯だけで繋ぐ命が、
なんとはなしに悲しくなったので、蟹でも食う事にする。

毛蟹?松葉ガニ?タラバガニ?全て不正解。
正解は、ワタリガニである。

たまにイタリア料理でパスタに乗ってたりする、あれ。
今回は韓国料理のケジャンが食いたくなったのですよ。
まったくのきまぐれで。

で、早速韓国料理屋に行き、チャミスルのボトルと、
ケジャンを頼む。もちろん、韓国料理だけに、5皿ほど
のおかずも登場。

白菜のキムチ、カクテキ、豆もやし、大根の水キムチ、
あともう一皿くらいあった気がするが忘れた。

キムチは程よく漬かっていて、辛さと酸味が楽しい。
実はこれだけで酒が飲めるといつも思う。

そうこうするうちに、ケジャン様が運ばれてきた。
見た目は、唐辛子ペーストの塊のような何かが、
皿にこんもり盛られている。

言いそびれたが、ケジャンとは、生のワタリガニを
唐辛子ベースのたれに漬けたもの。ぶつ切りにされた
蟹に、たれががっつりかかっている。

早速手づかみでかぶりつくことに。

見た目の唐辛子色に反し、まず、蟹のねっとりむっちりした肉が
舌にまろび出て、心地よい。

後を追っかけるように、たれの味と、唐辛子の辛さがやってくる。

唐辛子、食った瞬間には辛さを感じないものの、
口の中と消化器へじわじわと攻め込んでくる。

調子に乗ってバリバリとむさぼり蟹肉のうまみを堪能していると、
いつの間にか、味覚が唐辛子味に完全包囲されていた。やられた。

身体中に唐辛子が浸透してきたのであろう、顔中から汗が吹き出る。
カプサイシンさんすいませんでした。

目の前には、まだ半分以上蟹が残っている。意外に食いでがある。
ペースをぐっと落として、チャミスルをあおり、おかずを食い、
蟹をかじり、すする。

合間に、山口瞳のエッセーなども読む。『男性自身 木槿の花』。
向田邦子について書かれていて、嫉妬、愛情、友情、等々の感情が
ない交ぜになっていながら、きちんと形になっていて面白い。

蟹の甘み、たれの旨辛さ、チャミスルのアルコール、
キムチの辛酸っぱさ、いろんなもので脳内を痺れさせつつ、
ようよう食い終える。

ふう。何か運動した後の気分。

勝ったのか負けたのか分からないまま、
俺的日韓戦を終えたある日の午後でした。



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