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三国志、好きな人物をなんとなく挙げてみる [歴史]

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三国志、史書も好きだし、三国志演義もよい。小説なら吉川英治がメジャーだが、北方謙三も素晴らしい。マンガなら、横山光輝はじめ、『蒼天航路』も面白い。様々なフィクションに加え、ビジネス書的なものも含めれば、三国志に関する本は星の数ほどある。

そんな本をつらつらと読んでみて、なんとなく好きな人物、気になった人物をいくつか挙げてみたいと思う。

1:蜀漢
■諸葛亮
最初に三国志に触れてから心惹かれ、それから何周も回ってやはり好きな諸葛亮。神算鬼謀の軍師か、軍事が不得手な官僚政治家か。見方はいろいろあれど、三国鼎立の基本構想の立案と実行の立役者。また、君主の劉備はじめ有力武将たちが相次いで死を迎える中、丞相として完全覚醒した八面六臂の活躍と志半ばでの北伐の挫折は、後世の史家たちをも揺さぶる、大いなるロマンと言える。

■劉備
三国志演義では主人公格。演義では儒教的な君子っぽく描かれていたけど、作品によって描かれ方の幅が大きく、人物像がよくわからないのが面白い。関羽、張飛、諸葛亮といった人々に死力を尽くさせるだけの魅力は間違いなくあったし、それはそれで人徳だけの人と思われがちだけど、戦績を見る限り、軍隊の指揮は曹操軍の将帥にも劣らない。加えて、生き残る能力は見事。やはり梟雄には違いない。


2:曹魏
■賈詡
張繡配下としてその智謀で曹操を危機に陥れるも、張繡の降伏に伴い曹操に仕える。その後は、曹操幕下の謀臣として、馬超と韓遂への離間の策の提案など辣腕を振るい、曹操死後は、当時として臣下の最高位である三公の一つ、大尉にまで昇りつめた。乱世における身の処し方として、まさに明哲保身の鑑と言える。曹操を文字れば、「乱世の謀臣、治世の能臣」的な存在だと思う。

■張郃
韓馥、袁紹を経て曹操に仕え、半世紀近く戦い続けた歴戦の驍将。常勝と言うわけにはいかず、度々敗北こそするものの、諸葛亮の第一次北伐において、その後四度にわたる北伐をも含め実質的に北伐構想自体を瓦解させた街亭での勝利は見事。諸葛亮による第四次北伐での戦死も、らしいと言えばらしい。敵国の主である劉備は、魏の柱石である夏侯淵よりも武将として高く評価していた。


3:孫呉
■呂蒙
赤壁の戦いでの周瑜は確かに見事だけど、曹操の江東併呑の野望を濡須塢において最終的に葬り去ったのは、呂蒙ではなかろうか。呉下の阿蒙にあらずのとおり学問にも精を出し、将軍として大成。曹操の侵攻を防ぐとともに、荊州では世に隠れなき名将である関羽を討ち取った。惜しむらくはその早世。本人の尋常ならざる努力と度重なる試練がその心身を蝕んでいたのかもしれない。

■諸葛瑾
弟、諸葛亮の陰に隠れがち。各種フィクションだと外交官的な印象が強く、実際外交官的な仕事もこなしているけど、大将軍(上大将軍である陸遜の次)まで上り詰めてるし、主に軍事指揮官として経歴を積んだ人っぽい。呂蒙や陸遜のような派手な戦勝は無いけど、防衛線を任せられる手堅い将軍。年取ってもヤンチャで周囲を振り回す孫権を巧く抑えており、有能さが光る。


4:後漢末
■董卓
実質的に後漢王朝の幕引きをした大奸物。群雄たちの間隙を突いて首都の軍権を握り、皇帝を廃して殺し、新たに献帝を擁立し、権勢を一手に握り、洛陽と長安において富と権力と暴力をほしいままにして王朝の滅亡を印象付けた。直後、父子の誓いを交わした呂布に裏切られあっさり殺されて退場。特に『蒼天航路』で描かれた董卓の暴虐ぶりは見事で、ピカレスクの一つの形ですらあると思う。

■袁術
宦官誅殺を主導したり、同じ汝南袁氏一門の袁紹と反目して勢力を争ったり、他を圧するほどの勢力があるわけでも無いのに突如新王朝の皇帝を名乗ったりと、とにかく場当たり的で何をしたかったのかわからない。名門としての自意識を振りかざすだけ振りかざして中華に混乱だけをもたらしたトリックスター。面白いと言えば面白いけど、振り回される周囲や民草はたまったもんではなかったろう。


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