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経済成長は人類史上の異常事態!?現代日本と経済成長について [経済]

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歴史的な観点から、GDPを中心とした経済成長に疑問を呈する記事が印象的だったのでシェアします。

【参考記事】
http://digital.asahi.com/articles/ASJDY5DR2JDYULZU005.html?rm=568

記事によれば、GDPや経済成長という考え方が出てきたのはここ200年ほど。また、人類史で経済が成長するようになったのも、概ね200年程度だそうです。そのため、経済成長をしないことがむしろ人類の歴史において当然であり、経済成長を求める現在の風潮に対し、釘を刺しています。

もちろん、記事の指摘は事実でしょう。しかし、現代日本における幸福な生活は、経済成長を抜きにしては考えられないのではないでしょうか。

高齢化などに伴う医療費や社会保障費などが上昇している以上、誰かがその費用を負担しなければなりません。経済が成長すれば、成長分をそれに充当させることができます。

しかし経済が成長しなければ、それだけ国民の負担が増すことになります。可処分所得が減り、さらに経済が縮小します。特に貧困層への影響は大きいはずです。そうなれば、国内の所得や資産の格差は強固に固定されることになり、貧困層はそこから抜け出すことができなくなるでしょう。

それを防ぐため、仮に累進課税の強化などにより富裕層への負担を強化すれば、富裕層は国外へ流出し、国内の資産はさらに目減りすることになります。富裕層の流出を防ごうとするならば、国境を超えた人やカネの異動を制限しなければならないと思います。

結局、経済成長をしなくてもいい社会というのは、例えば江戸時代のように、階級間の流動性が少なく、国内外での人やカネの異動の自由が大幅に制限された社会にならざるを得ないのではないでしょうか。それを幸せと感じる日本人は、それほど多くないのではないでしょうか。

もちろん、すでにある程度所得や資産がある人は、現状が固定されることに対して違和感が少ないのかもしれません。また、経済成長を目指すのは困難であることからの諦めや、経済成長に伴う社会の変革に眉を顰める方もいるでしょう。

それでもなお、現在の日本の抱える多くの課題は、経済成長で解決できると考えられており、しかも、日本は、名目GDPが20年以上ほぼ横ばいという、稀有な先進国となっています。

同じく人類史で見れば、例えばインターネットが広く普及するようになったのはここ20年です。しかし、人類史上その方が長かったからインターネットを使うなという意見は、今の日本では考えられません。

少なくとも、封建制度から解放された近代以降の日本人の幸せな生活を思うとき、経済を成長させる方法について、真摯に考えるべきなのではないでしょうか。



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