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難しい「解釈」や「忖度」。今上陛下の退位を巡る議論について [政治]

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今上陛下の退位を巡る制度的議論が活発化してきています。陛下が公表されたお気持ちがそのきっかけにあるのは、間違いないところでしょう。

しかし、陛下は憲法上国政に関する権能を有せず、したがって法律改正の具体的な意向を指示することはできませんし、成立した制度改正を拒否することも、修正することも出来ません。もし陛下の具体的な意向を聞いたり、それを反映させたりすれば、陛下を国政に関与させることになってしまいます。

陛下もそのことに最大限配慮され、お気持ちという形の表明にとどまり、そのお気持ちも、配慮した表現を使っておられると思います。結局、陛下と直接意見交換が出来ない以上、その意向を「解釈」して「忖度」しつつ議論せざるを得ません。それによって、あたかもプロテスタントの聖書解釈のように、解釈に幅が出てくることは避けられないでしょう。

あえて個人的な「解釈」をするならば、議論の結論以上に、皇室の問題で国論が割れ、日本人同士が争い、分断されることが、何より陛下の意向に沿わないのではないかと考えます。

さて、今回の退位を巡る議論には、皇室典範改正や、男系女系の議論など、識者でも意見が分かれています。ただ、現行憲法上、皇室制度や陛下の行動に責任を負うのは内閣です。直接確認できない陛下の意向を忖度しつつ、現実的に国民の多数の支持を得て、かつ野党も巻き込んで国会で法案を通すという、非常に難しいかじ取りが内閣及び政府には求められます。

皇室に対する意見を持ち、真剣に議論するのは必要だし、大切なことでしょう。しかし、その議論のあり方や言葉の使い方などはよく考えなければならないと思いました。

【参考記事】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161025-00000012-jij-pol


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