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縮小社会はどこまで実現可能か?ライフスタイルと政策論

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民主党の現役国会議員の方による、「縮小社会」を提唱したコラムです。縮小社会とは、経済成長を必ずしも優先しない社会を指すようで、コラムでは農業を重視することの他、江戸時代などを一つのロールモデルにしている様子が窺えます。

環境問題や資源の制約、そして日本の経済成長率の伸びの鈍化から、経済成長自体への悲観的な論調は一定の説得力を持つでしょう。ただ江戸時代は、循環型社会として評価できる側面がある一方、厳格な身分制度と各藩での独立した経済運営というボトルネックで経済成長や人口が伸び悩み、技術や生活水準の側面で、欧米諸国に大きく後れを取ることになりました。

もちろん、経済成長だけが唯一の目的ではないでしょうが、社会保障の財源など、経済成長によって解決できる問題は少なくありません。経済成長が無ければ、成長する他国との比較上、相対的な生活水準は下がるでしょう。加えて、社会保障の財源が枯渇し、資源や原材料など生活を支える多くの財を輸入することができず、絶対的な意味での生活水準も下がることになります。

その意味では、経済成長を重視しないという考え方は、国内全体として生活水準を切り下げるという政策に結び付きやすいはずです。そうなれば、大規模な再分配政策を取らない限り、貧しい人々が真っ先に困窮することになります。

縮小社会の考え方は、個人の生活態度として尊重すべきですが、やはり国レベルでの政策論としては、素直には頷けないのではないかと思います。


参考:「縮小社会研究会」の主張がいつ日本で受け入れられるか -日本は分際をわきまえた生き方が必要- 
http://blogos.com/article/142662/


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