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ベルク、ギネス、豆ピクルス [新宿]

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JR新宿駅東口改札を出て左、すぐ。向かいは立ち食い蕎麦屋。新宿で飲み食いする者の一人として、ベルクは敬意を捧げるべき場所の一つであろう。書籍や各種媒体で紹介されているから、僕ごときが屋上屋を架すことは無いのかもしれないが、自分なりのベルクを書いておきたく、どうかご容赦いただきたい。

そこは、朝からやってる小さなお店で、常に繁盛していて窮屈なはずなのに、どこか自分を滑り込ませることができる、貴重な場所。夕方の知人との待ち合わせにもちょうどいいし、あるときは、友人と立ちっ放しで四時間ほど話し込んだこともある。飲み明かした朝、酔い覚ましのコーヒーは格別だ。

個人的には、朝の10:00~11:00ころのベルクが最高だと思っている。ちょうど、モーニングとランチの間くらい。客で溢れてるベルクでも、この時間は少し席に余裕があり、座れることも多い。立つのも悪くは無いのだが、のんびりしたい気持ちの時には、やはり座れるとありがたい。

まず頼みたいのは、ギネスのワンパイントだ。丁寧に注いでくれるため、いささか時間がかかるのも、もどかしくてよい。ビロードのようなきめ細かな泡でできた液体は、香ばしくてやたら滋味深い、黒パンを飲んでいるかのようだ。当然、肴も欲しくなる。マストなのは、豆ピクルス。様々な豆の酢漬けは、噛んだ食感と酸っぱさで、目が覚める心地がする。

もう一品くらい欲しく、大体悩むのは、ニシンの燻製キッパーへリングか、豚肉の煮こごりのようなポークアスピック。ギネスとあわせるのであれば、燻された薫り高いニシンは鉄板だが、ポークアスピックのフワフワとした優しさとコク、それにバゲットを合わせたものも十分ギネスの肴になる。大抵このどちらか。

そして、椅子に腰掛け、読みかけの小説か何かにつらつらと目を通しながら、ビロードの泡と肴を存分に楽しむのである。もちろん、こういうときは独りがいい。

カレーもホットドッグもコーヒーも玉子かけご飯もソーセージも、また食べ物だけでなく、ギネス以外のビールも日本酒もワインも、ベルクにあるものはすべからく美味そうなのだ。しかし、なぜか独りでベルクに行くと決まってギネスとその肴を注文してしまう。混んでるから、あまり迷うのもよくないという心の焦りかもしれないし、自分にはそれが性にあっているといえばそれまでかもしれない。

おそらく、僕以外にも様々な理由や使い方でベルクを楽しんでいる人は多かろう。僕も含め、そんな新宿に集う諸人を何となく受け入れてくれるベルクは、これからも繁盛し続けて欲しいのである。

≪Webサイト≫
http://www.berg.jp/


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