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宗教と哲学 [読書]

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トマス・アクィナスの『君主の統治について』を読む。

トマスは、言わずと知れた中世スコラ哲学の大成者。

高校時代の世界史の記憶によれば、トマス・アクィナスの業績は、
キリスト教神学をアリストテレス哲学によって再構築したもの、
だったような気がする。

とはいえ、これ、

アリストテレスの『政治学』まんまなんですけど。

結論はともかく、論の進め方や、概念の使い方。

例えば、

「君主制→僭主制」、「貴族制→寡頭制」、「民主制→衆愚制」

の分類とかね。

もっとも、ギリシア哲学にない唯一神の統治のアナロジーで、
強引に、君主制が最高の統治形態と位置づけられている辺り、
なかなかに面白い。

アリストテレスが聞いたら、どういう顔をするだろう。

それにしても、疑うことから生まれたギリシアの哲学と、
信じることを最重要視するキリスト教神学が、
何とも言えぬ融合をしている。

キリスト教的に見れば、ギリシアは明らかに異教であろう。

キリストの世界、中世の思想的バックボーンが、
非キリスト教の概念にあるという矛盾。

中世最大の神学者トマスは、どう整理しているのだろうと思う。
ああ、『神学大全』、読んでみたいけどちょっと時間ないし退屈かなあ。

などととりとめもなく。



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