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韓国の甘えをいかに断ち切るか~日韓関係雑感~ [国際]

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1:現状のおさらい

慰安婦問題をどうにかこうにか日韓で合意したかと思えば韓国による合意違反の財団解散、徴用工判決問題、レーダー照射問題と、双方の意見が食い違う問題が相次ぎ、落としどころは見えず、日韓の政府間関係は悪化の一途を辿っているように見える。

日本の立場からすれば、例えば、徴用工判決問題は日韓基本条約で日韓間では解決済みだし、レーダー照射問題は韓国の実務レベルが「ごめん、ミスでやっちゃった!もうしないから」と自衛隊に伝えてくれさえすればよく、いずれも政治的な問題にはなりえないはずのものだった。

それが、徴用工では韓国内日本企業の資産差押えを容認する司法判断を無視し、レーダー照射では日本が提示した証拠を一顧だにせず、むしろ日本が低空威嚇飛行をしたと別の事実を主張。このような韓国政府の姿勢は、一日本人として、理解に苦しむ。

2:日韓関係悪化の末のシナリオは?

そもそも、日本との関係悪化を突き進む韓国の姿勢は、どのような結論に至るのだろうか。素人なりには、中長期的に見た、一つの極端な可能性として、北朝鮮主導の半島統一と、韓国の消滅すらありうるのではないかとすら考えられる。

おそらく、韓国は、日本と領土問題を抱える中国、ロシアと共闘し、日本包囲網を築こうとするだろうが、両国が日本憎しだけで韓国と共闘してくれるとは考えにくい。

国力の関係(韓国のGDPは日本の5分の1。人口でも半分弱)や、米国との関係、そして中国と北朝鮮の同盟を考えると、ほどほどに日本に外交的ダメージを与えたら、中露は韓国の梯子を外しにかかるに違いない。

そして、日韓の関係悪化で困惑するだろう米国は、日韓関係に介入することをできるだけ避けたがるはずだ。また、米国が北朝鮮に並んでリスクが高い地域と考えているのが台湾だ。仮に、在日米軍と在韓米軍のどちらかを完全撤退するなら、在韓米軍を完全に撤退させるだろう。それはすなわち、米韓同盟の崩壊を意味する。

なぜなら、陸軍主体の米韓同盟によって台湾を中国から守ることはできないが、日米同盟なら、日本に展開している米太平洋艦隊で、中国を牽制できるからだ。

このように、日韓関係が悪化の一途を辿れば、韓国が日本のみならず、米中露からも見放されることになる。そこで起こるシナリオは、北朝鮮主導の、半島統一に向けた動きである。そして、北朝鮮主導の半島統一は、米国の影響が強い韓国によるものよりも、中露が受け入れやすく実現に近いだろう。

北朝鮮主導の半島統一、それは、韓国という国家の消滅を意味する。

そこまでいかなくても、日本との外交・防衛上の関係が悪化すれば、韓国はまず、国際的に孤立する危険が高まるのではないか。また、日本を仮想敵国とすれば、日本海の制空権・制海権を守るコストは、韓国経済にとってかなりの負担となるだろう。

このように、日本を通じて米国と提携し、日米韓の協調による安全保障環境を作ることが、韓国の存続にとって最善手だと考えられるのだが、韓国はその逆張りに余念が無い。

いったいなぜか?

3:韓国の甘え、日本の甘やかしの構造

韓国の外交姿勢の大きな問題は、当事者意識の欠如であり、日本に対する絶望的な甘えである。実際、韓国の対日外交を振り返ると、韓国政府のお客様意識、つまり当事者意識の無さを痛感する。

例えば慰安婦問題。今でも日本政府が踏襲をしている93年の河野談話につき、その作成過程が検証されたことにより、内容がかなりの部分韓国政府と擦り合わせられたものであることが判明した。つまり、河野談話は日韓合作だ。日本政府としては、韓国と合意した文書であり、これで慰安婦問題は一区切りと思ったはずだ。

しかし、河野談話発表以降も、韓国政府は慰安婦問題に関する日本政府への批判を止めず、最終的かつ不可逆的な解決には、2015年の慰安婦合意を締結しなければならなかった。しかし、この慰安婦合意に対しても、財団の解散等、合意違反と見られる活動に精を出している。

そこに見られるのは、韓国政府において、自らの外交の結果につき国内に責任を負う姿勢がまるで見られないことと、その責任および善後策の検討を日本政府に押し付けることが常態化しているのではないかという懸念である。

要は「悪いのは全て日本、だから問題があっても韓国は何も考えないので、日本のほうでこちらが納得する案を出せ」というよう姿勢である。もう一つ加えれば、「なんでもいいから日本を叩いて置けば、落としどころとか何とか言って日本の方から何か案を出してくるはずだから、それを見て検討しよう。ダメなら受け入れられる案が出るまで批判しよう」という甘えである。

レーダー照射問題についてもまさしくそうであることは、昨今の報道を見ても明らかだろう。

さらに言えば、これまで日本外交は、韓国のこの甘えに対し、真正面から対応をしてこなかった。甘えてくれば何らかのアメをあげることで、事態の沈静化を図ってきたのではないか。韓国政府の甘えをいかに矯正していくかが、日韓関係のカギになるはずだ。

4:じゃあ、日本はどうすべきか

個人的には、北朝鮮主導の半島統一は望ましくないと考えるし、そのためには、米国はもちろん、韓国とも連携しなければならないと考える。そのためには、これまでの甘えと甘やかしの日韓関係から、お互いが知恵を絞る日韓関係に変えなければならないだろう。

もちろん、かつての日中戦争の暴支膺懲のように、日本が韓国を懲らしめるような考え方では、うまくいくものもうまく行かない。いかに、韓国自身にお互いが合意できる可能性のある案や知恵を出してもらうか、という観点で進めるべきだ。

その意味では、このたびのレーダー照射問題は、実はよいきっかけになると考えているし、これまでのところ日本政府の対応も悪くない。

韓国側の説明が二転三転する中、日本側は淡々と事実と証拠を提示し、政治的な対応を大きくエスカレートさせる様子も見られない。このまま、韓国の荒唐無稽な意見に対し、一つ一つ事実と証拠で反論していくことで、韓国側の甘えを封じて行くことが大切だ。

確かに、あちこちに虚実織り交ぜた論点を飛ばしていく韓国政府に対し、もぐらたたきのように反論を続けるのは、疲れるだろうし、日本人としてもイライラさせられるに違いない。

しかし、ここで例えば渡航制限のような大きな外交措置を取れば、日韓関係は崩壊する。それは、韓国のためにも、日本のためにもならないだろう。一方で、ここでいわゆる落としどころを探るかのような、事実を曲げるような手を日本が差し伸べれば、韓国の甘えが断ち切れず、これまでのぐだぐだな関係が続いてしまう。

日本はあくまでも事実に基づく粘り強い反論を続け、韓国が自分で日韓関係を改善したいと考え、自分で解決案を考えるまで、気長に待つのが得策だと思う。

どうせ韓国と日本の地政学的な関係は変わらず、隣国同士であり続けるのである。今回明らかになっている様々な問題も、韓国の甘えと駄々コネに日本がアメを与える関係から脱却し、お互いが知恵を出し合える関係になるために、ぐずぐずと時間をかけたっていいと、素人的には思うのである。



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