SSブログ

【読書】昔の女を振り返る [読書]

スポンサーリンク




しばらくぶりに接すると、やはり愉しいと分かる。

必ずしも美女とはいえないが、深刻な話題に皮肉や冗談を交えながらかつペシミズムに
陥らず語れる芯の強さ、歴史のいいオトコ(ウホッ!)達をだいたい愛人にしたとのたまう
図太さ、そして、人間や社会を見据える視点のクールさと優しさ、女性であることを存分に
活かした切れ味。

要は痛快なのだ。

ちょいと年上なのが残念だが、同世代だったらイラっとさせられたかもしれないから、
40歳くらい年長でも仕方あるまい。

ま、塩野七生女史のことですな。

もちろん、全部を読んでいるわけではないけど、高校生くらいから、
「わが友マキアヴェッリ」
「海の都の物語」
「コンスタンティノープルの陥落」
「ロードス島攻防記」
「レパントの海戦」
「チェーザレボルジアあるいは優雅なる冷酷」
「神の代理人」
「ローマ人の物語」
「ローマ亡き後の地中海世界」
などを読み、その他「男の肖像」とか「男たちへ」などのエッセイにも、
とりあえず目を通している。

お気に入りは「わが友マキアヴェッリ」と「ハンニバル戦記」(ローマ人の物語2巻)。
自分が公的な事象に対する興味を固めたきっかけと言っていいかもしれない。

もちろん、内容なんかはほとんど爆発四散したか内臓脂肪になったかで、大して
覚えていやしないのだが。

その後も著作やエッセイなどは本屋で見かけたのだが、何となく勝手に卒業した気に
なっていて、手をつけずにいた。

だが、「日本人へ~リーダー編、国家と歴史編」を最近パラパラめくれば頷くことしきり。
妙に腑に落ちるというか、話が合う。話が合わなくても、その手があったかと、ヤラレタ感じ
にさせられる。

そこで、若いときに楽しんで読んだ本や得た知識、感じた思いの影響は、年をとっても
抜き難いものだとようやくにして気がついたのである。

おそらく、これほど明確ではなくても、意識してはいなくても、今の自分に影響を与えてきた
様々な本や人や思考や知識との出会いはたくさんあるわけで、自分の存在はそれらを血肉
にして生きてきたし、これからも当面は生きていくのだろう。

そう考えると、今までの出会いもこれからの出会いも仇や疎かにはできないとは瞬間思う
のだが、結局は面倒くさくなって、もとの木阿弥になってしまうがまあそれも仕方ない。

などと、昔の女の話からずいぶん飛躍してしまいましたとさ。



スポンサーリンク



タグ:塩野七生
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。