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2017衆院選雑感 [政治]

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2017年衆院選、各党の議席が出揃いました。

政権与党は過半数を大きく超え、改憲発議が可能となる三分の二の議席を確保しました。解散時、与党過半数を勝敗ラインとしていた安倍総理からすれば、大勝利といっても過言ではないでしょう。安倍総理は、賭けに勝ったと言えそうです。一方、最大野党民進党の事実上の解党と、小池百合子都知事の希望の党結成で話題を集めた野党勢力ですが、注目された希望の党が伸び悩む一方、そこへの合流がかなわなかった人々を中心に結成された立憲民主党が議席を伸ばしました。

立憲民主党が議席を伸ばした点は、いわゆる反政権のリベラル勢力が一定の底力をもっていたと評価できなくもありません。ただ、民進党の前原代表は、安倍政権打倒を強く訴えたとともに、野党勢力の多くの人々が同じく政権打倒を訴えていたことを鑑みたとき、政権を奪うどころか与党の議席を削ることすらできなかった野党の政権反対派は、敗北したと言わざるを得ないでしょう。

野党の復活は、この敗北を素直に受け取ることができるかにかかっていると思います。

今回の選挙の敗因はざまざまでしょうが、政権を取るには、安倍政権への批判を高めるだけでは足りないということだけは、はっきりしたのではないかと思います。世論調査などを見る限り、国民の多くは、安倍政権を絶対的に信任しているわけではありません。ただ、与党と野党を比べた場合、実績や、政権運営能力で、まだ、与党の方が信頼できると判断されたと考えるのが、最大公約数的な見解でしょう。

安倍政権を妥当するには、政権批判派の身内だけで気炎をはくのではなく、消極的政権支持層の心をいかに掴むかが課題のはずです。

野党としては、反安倍政権に加えたプラスアルファをいかに国民に訴えるか、もしくはそのために動いていくかが問われていると思います。月並みですが、政権担当能力を底上げし、若手を育て、選挙区の声を聞き、国内外の実務家や有識者とのネットワークを作ることが大切です。魅力的な政策を訴えるとともに、国民のために、与党の政策を補正したり、与党の目が向いていない層の利益を政治に反映させるような、地道な取り組みが必要でしょう。

デモは確かにマスコミに注目されますが、どんなにそれが注目され、当事者が高揚感を得たとしても、選挙ではあまり役に立たないことが明らかになりました。国会でも単にマスコミの耳目を引く会議場でのアピールだけではなく、必ずしも表には出にくい譲歩と交渉が不可欠なはずです。

思えば、93年の細川政権、09年の鳩山政権ともに、非自民勢力はマスコミの風によって政権を取ってきたといっても、そう乱暴とはいえないでしょう。しかし、この5年間、いかにマスコミが野党勢力を取り上げ、安倍政権のスキャンダルを追及しても、選挙で野党勢力への風が吹くことはありませんでした。野党は、今回の敗北を直視するとともに、過去の成功体験を払拭することが求められるのではないでしょうか。言うまでも無く、政権交代可能な野党の存在は、国民のためにとても大切であり、野党の今後の奮起に期待したいところです。

野党がマスコミから取り上げられなくなったとき、もしかしたら、そのときが非自民野党復活の狼煙なのかもしれません。

【参考記事】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171023-00000107-asahi-pol


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