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イスラム教かナショナリズムか。バングラデシュのテロについて [国際]

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1日、バングラディシュのダッカで発生した人質テロは、日本人7名を含む人質20名が死亡する、非常に痛ましい事件となってしまいました。改めて、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。

バングラディシュは、人口では1.5億人を超えて日本を上回り、ここ10年で平均して6%程度の経済成長率を維持しています。記事にあるように、近年は低賃金かつ豊富な労働力が注目され、繊維産業で多くの外国資本が参入し、かつての貧困国のイメージが、少しずつではありますが、払しょくされつつあります。

国民の多くはイスラム教徒で、今回の犯行グループも、イスラム教徒の過激派に属する若者という発表がなされました。イスラム過激派というと、ISなど国際的な組織との関係が真っ先に懸念されますが、現在のところ、本件犯行グループとそれらとの直接的な関係は示されていないようです。

ただ、イギリスのEU離脱など各国でのナショナリズムの高まりを鑑みると、国際的なイスラム過激派の活動というよりも、外国資本の流入や経済のグローバル化に対抗するナショナリズムが元にあり、そこにイスラム教の衣を被せたという方が、近いのかもしれません。

確かに、経済のグローバル化は社会に大きな変革を迫ります。また、経済成長に伴う格差の拡大も避けられません。その流れに抵抗するためにナショナリズムを考えるのは、ある意味自然です。しかし、バングラディシュで着実に貧困率が下がっているのも、やはり経済のグローバル化によるものです。

テロによるリスクの拡大は、バングラディシュでの貧困対策に、明らかにマイナスだと思います。もし、犯行グループやそこにシンパシーを抱く人々が真のナショナリストであるならば、豊かな暮らしを求める人々や無辜の外国人を銃弾で傷つけるのではなく、経済成長の果実を公正に分配する仕組みを、議論と説得で作るべきだと思います。

【参考記事】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160705-00000066-san-asia


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