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【読書】中華料理の文化史(ちくま文庫) [読書]

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連休最後のいささか憂鬱な夜、中華料理の歴史に関する本を読んでいました。

春秋時代から現代までの中華料理の技法や食材の移り変わりについて、歴史上の文献から紐解いて概説したものです。

穀物については、粟や黍が中心だった春秋時代から、米に加え、麦の粒食、粉食から発酵が普及する漢代から六朝時代。肉については、六朝時代までは犬肉も普及していた一方、豚肉は宋代においては価値が低い肉だったこと。明代末に渡来し四川などの料理に欠かせない唐辛子が庶民から上流階級にかけて一般に普及したのは19世紀、フカヒレが珍味として珍重されるようになったのも19世紀と、一般に中華料理として知られるものも、時代によってかなり様相が異なるバラエティの豊富さに驚きました。

この背景には、当然、遊牧民族との交流や抗争による影響、ときの王朝の好みなどもあり、偶然の要素も少なくないようです。現代は、改革解放後、庶民が豊かになり、外国のファストフードなどの影響も強くなっているようです。変化の早い時代、50年もすれば、我々が中華料理と呼び習わしているものがすっかり変わったとしてもおかしくないと思いました。

【中華料理の文化史】
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E6%96%99%E7%90%86%E3%81%AE%E6%96%87%E5%8C%96%E5%8F%B2-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%BC%B5-%E7%AB%B6/dp/4480430695


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