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鴻海のシャープ買収に関する雑感 [経済]

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経営再建中の電気機器大手シャープは、台湾の鴻海精密工業の支援を受けその傘下に入る旨、取締役会で決定しました。ただ、その後、シャープが提出した情報の精査のため、鴻海は契約締結の延期を公表。

報道によれば、当該情報には最大3500億円もの債務リスクの存在があるとされ、これが事実だとすれば、シャープの交渉姿勢は大変に不誠実と言わざるを得ません。また、交渉のみならず、投資家に対しても不適切です。企業経営がこれでは、どんなによい「ものづくり」でも、衰勢挽回は不可能だったでしょう。

ユニークな製品や技術を持ち、認知度の高い日本企業が経営困難に陥るのは、悲しいことです。しかし、経営困難ということは、究極的には顧客から選ばれなかったということであり、製品やマーケティング、企業ブランディングなどを含め、その軌道修正ができなかったのだと思います。

自力での軌道修正が無理なら、よそから人材や資本を入れるか、企業として解体するしかありません。希望退職の増加など、個々人のミクロレベルの悲劇は起こるでしょう。しかし、大企業が経営不振を続けることは、生産性の低い部門に人や資金、資源を張り付けることであり、マクロ的には資源の無駄遣いです。

求人状況などが比較的改善されている現状のうちに、鴻海との合意を軸に、大胆な再建策を打つべきだと思います。と、ここまで書いて、ビジネスでは外資や社外の人材を入れた経営再建ができますが、政治や行政の世界ではなかなかそうはいかないなと思い、ちょっと複雑な気持ちになりました。

【参考記事】
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20160226k0000m020101000c.html


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