SSブログ

【フィクション】とある最新アトラクション [フィクション]

スポンサーリンク




朝、通勤電車のホームはいつもどおり。

僕は、その日一日の仕事をシミュレートしながら、
電車を待つ。

惰性。

日常は流れ作業のように過ぎ、年齢だけが降り積もる。
鬢の毛は白くなり、腹回りが厚くなる。

何かを強烈に欲しているわけではないが、
水位を増してきた焦りが胃液のようにこみ上げる。

思えば、全てがうまくいかなかった。
もちろん、その原因の多くは、自分。

忸怩たる消化不良の思いを胃袋に抱えながら、
生きることにどうにかしがみつこうとしている日常。

やれやれ。

ふと目を開ければ、ホームには夏の日差し。

隣のホームに到着した電車が、銀色の獣のように輝いている。
何とはなしに、美しい。

するとアナウンスが流れ、こちらのホームにも、
電車が到着する時刻。

銀色の直方体が勢いよく滑り込んでくる姿を目の端にして、
僕は立ち眩み、よろめいた。

もう、いいかな・・・

よろめいたまま、僕はよちよちと線路に向かう。

周りの人々が駆け寄ろうとする姿が視野に入ったとき、
僕はホームの端を蹴って、勢いよく線路に飛び込んだ。

自分でも上出来の跳躍。

ありえない大きさで鳴る警笛。

あ、運転士と目があった、と思ったら衝撃。

僕の身体は投げ出sareiadfkAJc:p)uetr9o@quepiFH*`)UQE・・・・
942T9)si:PNO;ZDSZ39847-98IWQ-931804TUopfOJKJS_gvs_sKs

FHJJKGV.\N^OWOIYPIWAPO4E@204@O///・・・・・・・9RW892

4GKTESO35IKKHWKJ・・・・

・%・・・WT^"・・・・・*@・・
・・・・・・・a4!・・
・・#・・・・・
・・・・・

・・・~\

・*・/



プシュー。


「・・・おつかれさまでした。足下に気をつけてお降り下さい」


アナウンスが聞こえ、ヘルメットとゴーグルを外し、
僕はシートから降りた。

最新アトラクション、「バーチャル・スーサイド」。

本人の自殺したいシチュエーションで、死に至るまで、
完全シミュレーションが可能なのである。

もちろん、実際に死ぬわけではない。

帰り際に見遣ると、行列の最後に「2時間待ち」の表示が。

釈然としない気持ちになりながら、なんとなく、
リセットボタンが押せたような軽い気持ちになって、
僕はその場を離れた。

10.jpg


スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました