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【感想】北朝鮮に消えた友と私の物語 [読書]

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天気が今ひとつな日曜の夜、やや気分も持ち直したので、北朝鮮関連の本を読んでいました。言わずと知れた日本共産党機関紙「赤旗」で、平壌特派員を務めた萩原遼氏執筆のドキュメント。

大阪の定時制高校時代の同級生である朝鮮人帰国者を平壌で訪ねようとした際に危険を感じたエピソードから、北朝鮮の歪な政治体制の尻尾を掴んだ筆者は、丹念な取材と調査で、社会主義とは似ても似つかぬ金王朝の密告社会の有様をあぶりだします。

また、1960年ころの在日朝鮮人帰国事業に絡む金日成と朝鮮総連の結託や、北朝鮮で差別される帰国者の悲劇なども、赤裸々に記されています。

大宅壮一ノンフィクション賞受賞作とのことですが、筆者とその友人・知人の魅力的な個人史、朝鮮戦争を頂点とする国際政治史、日本共産党や朝鮮総連といった組織史など、北朝鮮の建国から現代を巡る複雑なタペストリーを一望できる良書だと思いました。

「闘争」や「運動」などの独特な言葉の使い方や、その反面妙に感情的な言い回しに対する毛嫌いで、いわゆる共産党系の方の書く文章に偏見があったのですが、その偏見を癒すのにも役立ちました。

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